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1月の小劇場芝居鑑賞は終了。ごめんなさいが今月も。
その1。招待までしてくれるのに行けなかった黒いぬパレードさんゴメンナサイ。拙者ムニエルの山岸君に、ブラジルの辰巳君が出ているので見たかったんだけれど。
その2。オルテ企画「疑惑のアパート」。ラジオで大推薦し自分も楽しみにしていたし、年末には飯田さんに観に行かせてもらいますと胸を張っていったのであります。本当は26日マチネで行こうと思ったのですが午前中の仕事が案外きつく昼寝をしたら、もうダメでした。ホントにゴメンナサイ。
その3。チャリT企画さんゴメンナサイ。世の中に演劇爆弾を投げる楢原君の姿勢は大好きでここのところ招待もしてもらっているのに、行きそびれ。ゴメンナサイ。でも見るよりも出てみたいのがチャリT企画なんですよね。実は!聞いてる?楢原君!!!
その4。花組芝居の加納さんゴメンナサイ。いつも素晴らしい舞台を作られ、そして、懇意にもして頂いて心から感謝しています。神戸で忠臣蔵。それも渡辺徹さんとの作品。是非とも観に行きたいのですが、旅行のため日本にいません。ゴメンナサイ。3月の夏の夜の夢は必ず参ります。
その5。燐光群さんゴメンナサイ。大好きで大好きな燐光群。坂手さんといつか一度は話ししたい。燐光群の役者さんと芝居もしてみたいという野望もあります。今回はご招待までして頂いたのに行けず仕舞い。評判も良かっただけに残念。本当にすいません。
その6。罪と罰ゴメンナサイ。みんなが争奪してのチケットを持っていたのに、何か今日は芝居をみる気持ちじゃないやと思い行きませんでした。節約節約といいつつ9000円のチケットは無駄にするのは言行一致してませんね。
その6。らくだ工務店さんゴメンナサイ。何か今回の作品は自信作だとか。日程が合いません。今回は東京タンバリンを見るのを優先してしまいました。気になる役者さんもいっぱい出演しているのに見られなくて本当に残念です。ゴメンナサイ。
その7。土屋裕一君、ごめん!今やスターの仲間入りをした土屋君。何回かお誘い頂いて。スターになっても謙虚だね。見習いたいです。スターじゃないけど。ブリーチはチケットを買ったのですが日本青年館の2階席で辞めちゃいました。寒かったし。道学先生は見たかったんですけど、仕事と稽古に追われて行けませんでした。ホントに残念です。ゴメンナサイ。

昨年の正月に久々にタンバリンを見て、あまりに良くてタンバリンに急接近。よく若い頃の1年は貴重だと思っていたけれど、中年の一年の方がもっと貴重。何しろ命をすり減らしての一年という実感があったから。3月と8月にワークショップ。7月の「雨のにおい」も良くて、さらに21000円払ってオーディションを受けてまでこの作品に出たかった。貴重な1年をタンバリンに棒げて臨んだオーディションに落ちた時は本当にがっかりした。が、この作品に関しては期待したほどではなかったのが正直なところ。長田さん、池谷さん、柿丸さんと女優のいいところをバンバンだしたりオーディションもダックスープの人たちが多かったりで、すごいのだけれど、さすがに26人の出演者で話は散漫となり、多重的なストーリー展開も技巧に走り、テーマが浮き上がって来ない。どうも本を書き終えたのも数日前らしい。
新興宗教の被害者たちの話というのは大変面白い設定だから大いに期待したのだけれどね。高井さんの作品としてこれを初めて見た方に申し上げたい。この人はもっといいものを書きます。永井秀樹さんなど上手い役者の演技を見るのは楽しいのかもしれないけれど。オーディション組の参加者の中にはアレレという人もいたから、採ってはみたけれど、苦労した後が…。東京タンバリンの皆さんこれからも頑張って下さい。26日鑑賞

大人計画の大堀さんがやっているユニットで前からみたかった。今宵もクドカンが観にきていた。ロックと芝居の融合をしたいということも良く分かった。何か芸達者な人がでていて、種子さんとか、ノゾエ征爾とかやはり面白い。しかし、客席がきちんと暖まったのは冒頭のライブとの融合、歌のシーン以降である。逃げ出したロック歌手との絡みとか、韓流スターとの恋話とか、種子さんの面白さとか、そういうのに笑っているのだと思う。面白かったです。ある意味大人計画よりも分かりやすく、勝手度が低くお客を楽しませようという空気もきちんとあって良かったです。
設定もオゾン層が破壊されて外出禁止になった古びた温泉宿に、逃げ出したロック歌手、再開発でここを壊そうという町役場の職員、かつての恋人を追ってきた韓流スター、昔の恋人である種子さんを追ってきた医師と現恋人の看護婦。意識不明になった女とその恋人と両親。そんな人たちが入り乱れ、でも素人バンドをやっていたりとかする。ストーリーはあるけれど重要でなくその瞬間瞬間の笑いの積み重ねが重要となっている。面白かった。
役者は皆達者なんだけど、常連となっていた関絵里子がとにかく旨くなっていた。旨くなっているだけでなく魅力もついていた。22日ソワレ鑑賞

松尾貴史さんのアガペストアは第一回の頃から観ている。松尾さんの芝居は時に見られなかった時もあるけれど、このBIZシリーズはこれで3作とも観られた。60年代の映画にあった転がって転がってどんどん話がどんどんでかくなっていく楽しい話。役者さんが達者だし、お客さんも大概はシリーズで登場人物のキャラが分かっているので存分楽しんでいる。僕もホントに楽しんだ。すごいなあと思ったのはキャスティング。シリーズごとに出演者を増やして行ったのだが、今回は猫のホテルの菅原君と篠原ともえが加わる。これが芝居に幅を持たせ笑いに深みをもたせた。一世代若い人の参加だからね。そして、見事に応える二人。松尾貴史の凄いところは物真似などの芸と技を存分に見せるし、個人のキャラもドカンと出すのだが、それが芝居を滞らせるようなことは決してしない。しかし、ドカンとやってである。
松永玲子はドンドン凄い。坂田聡はドンドン凄い。粟根まこともドンドン凄い。みんな凄いのだ。八十田勇一最高である。
この芝居は映画の原作のためにあるようなものである。日本では何かくそ真面目な芝居ばかり翻訳されて海外に紹介されているが、この作品こそ海外に紹介されるべき。特にアメリカね。そしたら、ジョージクルーニーが買いにくるだろう。ああ、「オーシャンズ11」の新シリーズ物の原作がやってきたって!そうなると、舞台では仕方なくカットしたさまざまなこともできる。そう、思った。それから後藤ひろひと大好きである。あのバタ臭さ、イタリア人ぽい動き、イタリア語。全部俺もやってみたい。できないけど。21日ソワレ鑑賞

黒テント、佐藤信さんの演出。昭和の匂いのする舞台だった。最近のアングラ系は何か実態はテントだったり、アングラだったりするけれど、観に行くと商業主義の波に完全に取り込まれていることが多くてびっくりしたりする。ああ資本主義ってすげえなあっと。それが昔から頑張ってきた人までも年齢とともにシステムに取り込まれて行きとんがり部分がなくなっていく。あれれ。
しかし黒テントはますます元気なんだと確認した。神楽坂にもった事務所、稽古場、劇場であるシアターイワト。日本書紀で平成で黒テントで。イワト!
金玉娘は猥雑で日本的なものがいっぱいあった。それは、科学技術がすべてを覆い尽くしてない時代。DNAとかメールとかない時代。世の中にまだまだ分からないことが多く(今もあるけどさ)神とか怖れとか不可思議とかそういったものがあって社会の秩序を守っていた時代。そんな時代の幻想は見世物小屋にあったのだ。それを見事に再現していた。スライドの美術、舞台を切り取り3つに分けたアイデア。1960年代の終わり。神社の祭りにも、高島屋の催しにもガマのアブラ売りがいたし、100円払って覗く何かヘンテコな見世物小屋があったんです。それは既に日本にはなくなって、不思議なことに1990年代の初めにインドに行った時に再開した。30円くらい払ってみたクビが廻る女の見世物小屋はまさに昭和のそれだった。そしてインドの子供はホントにすごいものをみたと騒いでいたのだ。
そんな今はなくなってしまったノスタルジーも感じさせる金玉娘。役者がいい。きちんとトレーニングされていて様式美もあって、嬉しくなってしまう。
俳優は女優がキレイなのが驚いた。遠藤良子は清楚で声が良く顔が整っていた。畑山佳美を判断するにはあと数本観たいけれど、独特のリズムと特徴のある声、世界観を作り出せていたのが良かった。蛇女役の宮地成子はエロ光線も出し頑張っていた。女の可愛さが出ていたなあ。福地一義、愛川敏幸のシニアペアはもうお手の物っていう感じで演じていてスゴかった。さらって行く。
若い足立昌弥は、おれ不良でしたみたいな空気もだしているんだけれど、こいつがなんで黒テントに行ったのか知りたいね。なかなかいいです。何人も自分のユニットに出て欲しい人がいた。今日観て持ったのは今日のお客さんは長年見られている方が多かった。若い客も大勢いたがもっといていい。そのためにってわけでもないけれど、何人か僕の座組にでてもらないかなあ。そんなことを強く思った。黒テント健在である。ラジオで推薦して間違いなかったなあと確信。21日マチネ鑑賞。

ラッパ屋である。鈴木聡である。面白くて当たり前である。だが観客はそれ以上を求めてくるのである。前よりももっと面白いもの。もっと、もっと。地獄であろう。面白い札は全部出し尽くしたよ。忙しいから取材もできないし。劇団員も売れたから稽古も…。決してラクチンな環境で演劇を作っているとは思えない。もう一度申し上げるけれど、ラッパ屋はいま日本の演劇でもっとも面白いものをコンスタントに輩出する最高峰の劇団であるからだ。
面白かった。しかし、ラッパ屋だから不満?は残る。例えば、話の結末にもうひとひねりほしいなあ。何か恋愛話をもう少し突っ込んで欲しいなあ。夫婦はその後どうなったの?いろいろとある。もちろん、もちろん、ラッパ屋だから求める贅沢な要求である。何しろ、ラッパ屋ということは、僕はニールサイモンとか並の作品を求めてしまうのである。菊田一夫並みの激しさを求めてしまうのである。
2年ぶりのホームグラウンドでの演技に役者さんは見事に応えてくれた。おかやまはじめさんが噛んでもみんな笑って楽しめる。別に噛んだからって芝居がダメにならないところがすげえなあ。三嶋さんが相変わらずお色気たっぷりで素敵だし…。彼らがラッパ屋に戻ってきてくれたことだけで演劇ファンとしては嬉しいのだ。正月のトップスはやはりラッパ屋が欠かせないのである。18日鑑賞

蜜「首輪物語」
植田裕一さんは役者として一流である。花もあるし、動きはオモシロいし、台詞には独自の個性が滲み、その間合いは笑いの花が咲いている。歌も踊りも行けてる人でもあります。そんな植田さんの才能に惚れ込んでオーディションを受けて出演したのが、去年3月の蜜の公演でした。正直、蜜は観たことなかったけれど、植田さんだから大丈夫と思って参加。そこそこオモシロかったと自負する公演、っていうか、観ていて飽きない公演だったことは確かじゃないかなあ。植田さんはまだまだって言ってたから、どういう方向に行くのか昨年の夏の公演と今回と見させてもらったのだけれど、あれ、ダメだと思った。
植田さんがやりたいことを追求する舞台なんだ。植田さんがオモシロいと思っているものをやる舞台なんだと思った。それはお客さんの笑いのレベルとか感覚とかほとんど無視しているように思えて仕方がなかった。演出に関しても僕が出してもらったときは、松浦和香子ちゃんとか、オイラも、何かオモシロい部分を引き出してもらっていた感じがしたけれど、今回は碓井さんのオモシロさ、三土さんのオモシロさ、町田君の色気であって、蜜に来たから新しい何かを提示する演出に成っていなかった。
植田さんは、オモシロいと思ったらオモシロいと思ってしまう。それはそれでいいんだけれど、お客はまだ植田さんがオモシロいと思うものとの距離があるのだから、そこまで引っ張っててくれないと乗れない。植田さんの笑いの世界に入って行けない。それは、大人計画の世界が、もうお客さんが準備万端できているから直ぐにドカン!とやればいいのだけれど、蜜の植田さんは、そういうのとは又違うところからやならないとダメだと思うのです。自分の世界に引きづり込むための手法がない。会場のシラケきった空気はこの寒風の外よりも寒かった。おそらく観客の中では一番楽しんでいた僕でさえ総合評価では低い評価しかできない。くすりとしないまま帰って行った人が圧倒的多数だった。
例えば、仲代達矢の物真似をするところがあるんだけど、ほとんどあれなら丹波哲郎もできるわけで、丹波でやった方がみんな笑えるし、そういう工夫が必要なんだろうと思った。次は下北沢offoffシアターらしい。相当大変です。絶対成功させて下さい。15日夜鑑賞

モッカモッカ「薬丸君と薬師丸君
オモシロい、二人の小劇場界きっての人気者が客を喜ばせるために自分たちが徹底的にオモシロいことをやる。素敵なライブである。何しろ二人がおちゃれ。やることなすこと◎。ヨーロッパ企画の上田さんの書いた作品も、ブルースカイの書いたものも、もちろん加藤啓が書いたものもオモシロい。
オモシロい。それは、腕が有る上に二人の信頼感があるから、アドリブ的なものも上手くいく。ああ、中身のない文章だ。この舞台もただオモシロかった。それだけなんだから仕方ない。この舞台に言いたいことはそれだけ。オモシロかった!13日夜鑑賞

boku-makuhari 「突端の妖女」
例によってまともな恋愛をする人たちは出て来ない。まともな恋愛ってのは、同じ歳くらいの男女の普通の恋愛っていいかただけど。考えてみると男女の間でもまともでない恋愛している人もいるもんなあ。そう考えると、ここに出てくる人たちの恋愛ってのはどれもこれも世間的には祝福されないものかもしれないけれど、結構恋愛に真面目な感じで嫌な気分にはならない。しかし、現実社会ではあれだけ感情をぶつけ合ったり、裸でうろうろしないよ。そんなことは思ったけれど。これ、芝居だし。つまり作劇は相当上手く行っているような感じはする。出演者は笠木泉と柳沢茂樹というオールツーステップスクールの二人が圧倒的に上手い。ナチュラルで感情がきちんと台詞にのり勉強に成る。笠木さんはあれくらい出来る女優だとは知っていたけれど、柳沢君は名うての役者ばかりのオールツーの中では埋もれている感があるけれど、この座組ではとびきりの一等星だった。役者の中ではとても酷い芝居する人もいて驚いたし、ナチュラルな演技が持続できなくて、時にああ芝居ていう落とし穴に落ちたりする人もいたりして、これ、ホントに大変。ま、1000円という安さもあるし大満足でした。ただ、会場が異常に寒い。今年の冬の寒さは異常なので、やりすぎくらいの防寒対策をしていくべきだ。あれだけ寒いのだから、終演後のドリンクサービスに、アイスコーヒーとオレンジジュースのチョイスでなく、ホットコーヒーが入っていて欲しかった。マジに。9日夜鑑賞

エッへ「これからのエッへ」
これから感がなかった。これからも変わらない宣言なのだろうか?エッへの3人は芝居が上手いし、個性はあるし、人間的にも魅力的なのである。過激なエロはもう古い。渋谷のスクランブル交差点をパンツ一枚で歩いたり、無人交番の中に入り机の上で全裸でくるくる廻ったりするよりも、客の受けも合田君と言う無名の若者がカフェでお茶をし、そこに流れるプロフィール文章のほうが山ほど受けているではないか。
エロさは普通の芝居をしていても滲み出るものなのである。もうエッへの観客にはチンポをだしたりディープキスをするのは何ら新しくないものであることを分かって欲しい。なぜならこの3人が築き上げる世界は普遍的にオモシロいものがあり、十分それで勝負できるのだ。例えば、アルツハイマー漫才、恋愛戦隊、フリーター島耕作など絶好調でオモシロいじゃないか。
中学生のばか騒ぎを貫きたいと語る彼らだから全裸になることやキスをすることは辞めろというのではない。やりたいならいいのだけれど、それを無用に続けることによって本来獲得できるお客さんも逃していることを意識するべきである。今回は合田君だけでなく演技経験が少ない新人男優が二人ゲストで出演していたが、この使い方が見事で驚いた。ナイキが出てきて唄ったのも楽しかった。エッヘはエッへなんだけど、しばらくせめて全裸とディープキスは封印して自らを追い込んだらどうだろう?僕はそっちのほうが、エッへの姿勢としてずっと新しさを感じるのだ。8日夜鑑賞

親族代表ライブ「3」
今年最初の観劇は野田マップでなく親族代表となった。野田マップで9000円のチケットを無駄にしたけれど、一年の計は…ということが本当なら、観劇鑑賞初めの作品がこれだったことは幸いです。何しろオモシロい。笑える。オムニバスはたいてい作品がバラバラで公演全体の統一感がなくなるものだが、ケラ、ブルースカイ、佐藤二朗、湯沢さんなど色とりどりの作家のそれが、個性を失わずに、しかし、バラバラ感がなかったのは、3人の力量と構成力、そして作家がこの3人をこよなく愛し彼らのために書いたということの結果だろう。野間口徹は個性も実力もある中堅俳優として高く評価する僕だが、他の二人も負けじと素晴らしい。前に観た時にはそれほど思ったかというとそうでもない。解散するかを真剣に悩んだ末の公演。それもメジャーなシアタートップスでの勝負の公演だけあって、入念な稽古と策もあったと見た。
演出は吉増さんで、ナイロン100℃所属の俳優であり演出家でもある。一行レビューにも書いたのだが、最初のサウナのコントから、最後の集団自殺回避のコントまで笑いが先に行きすぎない、しかし時代を捉えた新しさのある作品であった。宇宙レコードの3人とはまた別の世界であるが、私は敢えて並べて考えたいと思った次第。7日マチネ鑑賞



